2017年の2月、卒論を書き終えた僕は卒業用件を満たしているかの確認を幾度となく繰り返していた。当時の僕は所謂留年生であり、さらなる留年は死よりも忌避されるものだったのだ。この二度目を迎えた大学四年の卒業シーズンに、かつて同級生たちが卒業してい…
虚無に耽溺した日常を送り、いつしかその虚無(insubstantiality, nihility)に取り込まれ、侵され、蝕まれ、苛まれるようになった。僕が日々呟く「虚無」という一言には迫り来る虚無への緩やかな抵抗が示されているといえる。しかしこの危機感を感じなくな…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。